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俎上
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そじょう
ふりがな文庫
“
俎上
(
そじょう
)” の例文
それから僕は、その『ゴンザーゴ殺し』の
三たび
(
スライス
)
を再び
俎上
(
そじょう
)
に載せて、今度は反対に、下降して行く曲線として観察したのです。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
貴殿の態度は
俎上
(
そじょう
)
の鯉、
尾鰭
(
おひれ
)
をたたんで静まったというもの。勇士でなければとても出来ない。……なんと方々そうではないか
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
美奈子は、
俎上
(
そじょう
)
に上ったような心持で、母の言葉をじっと聴いている外はなかった。恥かしさと悲しさとで、裂けるような胸を持ちながら。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
だから、非常にひよわなさかなのように思われているが、その実、鮎は
俎上
(
そじょう
)
にのせて頭をはねても、ぽんぽん
躍
(
おど
)
り上がるほど元気
溌剌
(
はつらつ
)
たる魚だ。
鮎の食い方
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
どんな事をしても、この数日中に大谷千尋を逮捕し、法の
俎上
(
そじょう
)
に上せなければ私は腹でも切らなければならない。
青い眼鏡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
現在までの物理学はまだそれらを問題として
捕捉
(
ほそく
)
し解析の
俎上
(
そじょう
)
に載せうるだけに進んでいないように見える。
物理学圏外の物理的現象
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
塀の外で調餌室を想像しているのと、こうやって大きな
俎上
(
そじょう
)
に、血のタラタラ
滲
(
にじ
)
みでそうな
馬肉
(
ばにく
)
の
塊
(
かたまり
)
を見るのとでは、まるっきり調餌室というものの実感が違った。
爬虫館事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そう云って三人の妹たちは、ひとしきり姉を
俎上
(
そじょう
)
に載せて笑い話をしたことであった。
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
自分は甘んじて
俎上
(
そじょう
)
に横たわろうと思う。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
赫
(
か
)
っと焔のように染めている、陽の反映を頭上に浴びながら、法水は犯人クリヴォフを
俎上
(
そじょう
)
に
上
(
のぼ
)
せて、寸断的な解釈を試みた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
こうしてうなぎの体に力の入った瞬間に、職人はすっとそれを前へ押し出すようにして
俎上
(
そじょう
)
に載せてしまう。だから見ていると実に不思議なほど簡単だ。
美味放談
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
自殺で済ませば済んだのを、うっかり銭形平次を誘い出して、恋人まで疑いの
俎上
(
そじょう
)
に上せるようになったのは、若い勝気な娘の我慢のならぬことだったのです。
銭形平次捕物控:072 買った遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そうしてはなはだ
苦々
(
にがにが
)
しくも、おこがましくも感ずるのであるが、それをあえて修飾することなくそのままに投げ出して一つの「実験ノート」として読者の
俎上
(
そじょう
)
に供する次第である。
科学と文学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
以下一々について各店主人の持つ寿司観の長短を
俎上
(
そじょう
)
に載せて見よう。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
“俎上”の意味
《名詞》
俎 上 (そじょう)
まな板の上。
(出典:Wiktionary)
俎
漢検1級
部首:⼈
9画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“俎”で始まる語句
俎
俎板
俎橋
俎下駄
俎岩
俎豆
俎倉
俎堂
俎島
俎嵓