佐吉さきち)” の例文
佐吉さきちは、そのそばにってみますと、かごのなかには、らないような小鳥ことりがはいっていて、それがいいごえでないていました。
酔っぱらい星 (新字新仮名) / 小川未明(著)
変死に違いありませんから、お役人方や親分さんの見えるまで、手を付けちゃならないと申しましたが、支配人ばんとう佐吉さきちが聴き入れません。
玄関わきの、もとの用人部屋には、佐吉さきち国平くにへい滝蔵たきぞうという、三人の男衆が、勝手な恰好かっこうで寝そべって、むだばなしをしていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
此間こないだ佐吉さきちの野郎が水を汲んで喧嘩をしやした、恰でお筆さんは手をおろす事もないが、佐吉の野郎が助倍すけべいな奴で
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこでとうとう、道化役どうけやく佐吉さきちさんが、クロにかわって、舞台に出ることにしました。そのとき、だれかが
正坊とクロ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
佐吉さきちと申します」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どこで、このおじいさんをたろう。」と、佐吉さきちかんがえながら、ほし見上みあげていますと、さまざまのまぼろしうつってくるのでありました。
酔っぱらい星 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつも正坊やクロといっしょに出て、喜劇をする道化役どうけやく佐吉さきちさんが、一座からぬけて、にげ出してしまったので、そのかわりを、ふとった団長がつとめることになりました。
正坊とクロ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
町内の御用聞、佐吉さきちが駆け付けたのは、それからまた一刻も経った後のことです。
佐吉さきちや、おさけってきてくれ。」と、おとうさんにいわれると、佐吉さきちまちまでさけいにいかなければなりませんでした。
酔っぱらい星 (新字新仮名) / 小川未明(著)