“令(よ)” の例文
 功を計るは戦の応に終るべきを考ふる也、相除するは其の終を令(よ)くすることを為す也。時を以ては其の当に然るべきの時を以て也。
囲碁雑考 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
示さば、臣効(なら)うこと無からんや。且つ、聞(ぶん)令(よ)からず。君、其れ、之(夏姫の肌着)を納めよ。
妖氛録 (新字新仮名) / 中島敦(著)
この苛酷(かこく)なる判決を避(さ)けるために、言(げん)を巧(たくみ)にし色(いろ)を令(よ)くせんとする者も、つとめて荒(あら)あらしくする風(ふう)がある。心の内と外の風采(ふうさい)と一致せぬことは、西洋よりも日本において最も烈(はげ)しい。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「テノオレ」うたひの男も、これに讓らぬ我儘をいはむ。君は男女の役者々々を訪ひて項(うなじ)を曲げ色を令(よ)くし、そのおもひ付く限の注文を聞きてこれに應ぜざるべからず。次に來るは座がしらなり。
アルシビアデスは非常の美男子で雄材の人ですが、其終を令(よ)くしては居りませぬ。
運命は切り開くもの (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)