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仕甲斐
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しがい
ふりがな文庫
“
仕甲斐
(
しがい
)” の例文
今こそ、まことのこころを持った
女
(
ひと
)
にようやく
廻
(
めぐ
)
り逢うことが出来たのです。本当に永い苦労の
仕甲斐
(
しがい
)
があったと云うものです。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
自分の腕一つで柳吉を出養生させていればこそ、苦労の
仕甲斐
(
しがい
)
もあるのだと、柳吉の父親の
思惑
(
おもわく
)
をも勘定に入れてかねがね思っていたのだ。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
草や虫や雲や風景を眼の前へ据えて、ひそかに抑えて来た心を燃えさせる、——ただそのことだけが
仕甲斐
(
しがい
)
のあることのように
峻
(
たかし
)
には思えた。
城のある町にて
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
それは、判任官が高等官になり勅任官になるよりも、もっと
仕甲斐
(
しがい
)
のある出世かも知れなかった。
出世
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
さあ、これから、勝祝いに酒盛りと出かけますかね——皆さん、ごくろうさま——でも、あんまり、手もなくたおされてしまったので、見物の
仕甲斐
(
しがい
)
がありませんでしたよ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
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規律に
撓
(
たわ
)
められ、自分の仕事に心を奪われ、
仕甲斐
(
しがい
)
のない職業のためにたいていは多少とも
苛辣
(
からつ
)
になっていて、オリヴィエが自分らと異なったことをやりたがるのを許し得なかった。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
ジタバタしたって
仕甲斐
(
しがい
)
はない。……それから組紐のお仙さんだが、これは別段太郎丸様が、ご用というのでもないのだがね、だがお前さんも美しい、浜路さんとはうっつかっつさ。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
お前の病気に
利
(
き
)
き
目
(
め
)
があるものならば……ずいぶん命がけの旅もしてみましょうけれど、事実ホンの
噂
(
うわさ
)
だけで、それほどの旅を、
仕甲斐
(
しがい
)
があることやら、ないことやら……一つ間違えば……いったい
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
どころか、「女房や子供捨てて二階ずまいせんならん言うのも、言や言うもんの、蝶子が悪いさかいや」とかえって同情した。そんな父親を蝶子は柳吉のために
嬉
(
うれ
)
しく、苦労の
仕甲斐
(
しがい
)
あると思った。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
仕
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
甲
常用漢字
中学
部首:⽥
5画
斐
漢検準1級
部首:⽂
12画
“仕”で始まる語句
仕
仕業
仕事
仕舞
仕度
仕方
仕合
仕出来
仕掛
仕様