中庭なかにわ)” の例文
男は、ぐいぐいとながしこむようにたてつづけていくはいものみ、口のはたをてのひらでぬぐうと立ちあがって、中庭なかにわにぶらりとでていった。
ところが、灰色ネズミたちが小麦こむぎを一つぶのみこんだかのみこまないうちに、中庭なかにわのほうから、するどふえが、かすかにひびいてきました。
召使めしつかいは、不安ふあん心配しんぱいむねをいためながら、中庭なかにわにおりて、どうしてこの災難さいなんをのがれたものだろうかと、いっしょうけんめい考えていました。
それから、おかみさんはヤッローを、いちばんさいしょに中庭なかにわで見つけた作男さくおとこにわたしました。作男はヤッローをかかえて、トーケルンにいきました。
そしておかみさんにをむけると、まどぎわにいって、カーテンのすきまから中庭なかにわゆきをながめたまま、ひとことも口をきこうとはしない。おかみさんは、はっとして、へやをでていった。
ヤッローがいなくなったつぎの日に、ペール・オーラは中庭なかにわをかけまわって、いつものようにひとりであそんでいました。セーサルは段々だんだんの上にねそべっていました。
ところが、火にあたっているきゃくはこちらにをむけたまま、ぼうしもオーバーもぬごうとはしないで、つっ立っている。中庭なかにわにふりつもる雪をみつめながら、なにか考えているようだった。