“不知案内”の読み方と例文
読み方割合
ふちあんない100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
坑で頭から冷えて、水で腹まで冷えて、二重に冷え切って、不知案内ふちあんないの所を海鼠なまこのようについて行った。すると、右の方に穴があって、ほらのように深くひらいてる中から、水が流れて来る。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
不知案内ふちあんないのさびしい海をもひとりさびしくわたつて行くのではないか。
(新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
大噐氏は全く不知案内ふちあんないの暗中の孤立者になったから、黙然もくねんとして石の地蔵のように身じろぎもしないで、雨に打たれながらポカンと立っていて、次の脈搏、次の脈搏を数えるが如き心持になりつつ
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)