“不知哉丸”の読み方と例文
読み方割合
いさやまる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藤夜叉の産んだ、あのひよわい一病児の不知哉丸いさやまるが、こんにち、都に君臨を見せようなどとは、かつては、夢想もしていない。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おそらく、不知哉丸いさやまると藤夜叉の母子は、あの日を、都見物のさいごとして、近く三河の一色いっしきへ帰るつもりでいたのであろう。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不知哉丸いさやまるは答えもせず、さっきからもう、つまらなくて堪らない顔つきなのだ。そばのひとの袂を引っぱッて俄にせがんだ。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)