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一切
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ひとき
ふりがな文庫
“
一切
(
ひとき
)” の例文
紋着
(
もんつき
)
、
白
(
しろ
)
えりで
盛裝
(
せいさう
)
した、
艷
(
えん
)
なのが、
茶
(
ちや
)
わんとはしを
兩手
(
りやうて
)
に
持
(
も
)
つて、
目
(
め
)
の
覺
(
さ
)
めるやうに
顯
(
あらは
)
れて、すぐに
一切
(
ひとき
)
れはさんだのが、その
人
(
ひと
)
さ。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すなわち稲扱きがみてればそれで田の仕事は
一切
(
ひとき
)
りが付くので、その日の幸福を記念せざるを得なかったのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
猫の命日には、妻がきっと
一切
(
ひとき
)
れの
鮭
(
さけ
)
と、
鰹節
(
かつぶし
)
をかけた一杯の飯を墓の前に供える。今でも忘れた事がない。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
『襯衣や腹巻を縫ふんですよ。襯衣は三銭にしかなりませんし、腹巻は六厘から一銭までなんですよ。それがね、一寸
一切
(
ひとき
)
り仕事が切れたものですからそんな風にお米も買へないんですよ。』
女が来て
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「さあ。」と、いって、
敏
(
とし
)
ちゃんはパンの
一切
(
ひとき
)
れを
犬
(
いぬ
)
に
投
(
な
)
げてやりました。
母犬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
横切って向いの杉林に這入るとパノラマ館の前でやっている楽隊が面白そうに聞えたからつい
其方
(
そちら
)
へ足が向いたが丁度その前まで行くと
一切
(
ひとき
)
り済んだのであろうぴたりと
止
(
や
)
めてしまって楽手は煙草などふかしてじろ/\見物の顔を
根岸庵を訪う記
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“一切”で始まる語句
一切合財
一切経
一切合切
一切衆生
一切空
一切蔵経
一切我今皆懺悔
一切有
一切断面
一切皆空