“ズボンした”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
股引下66.7%
洋袴下33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「八十円!」博士は口のうちでぼやきながら、服の前のシヤツと股引下ズボンしたとを見つめてゐたが、そのまゝ黙つてふいと外へ出た。
壁際かべぎわや、暖炉だんろ周辺まわりには病院びょういんのさまざまの雑具がらくた古寐台ふるねだいよごれた病院服びょういんふく、ぼろぼろの股引下ズボンしたあおしま洗浚あらいざらしのシャツ、やぶれた古靴ふるぐつったようなものが、ごたくさと、やまのようにかさねられて
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
博士は雑貨屋の番頭から、上等の駱駝のシヤツと股引下ズボンしたとを手に受取つた。番頭は小腰をかゞめた。
困った結果、坑夫と云う事から気を離して、自分だけを検査して見ると、——何だか急に寒くなった。あわせはさっきの雨でれている。洋袴下ズボンした穿いていない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふくはぎに小さい鉄の才槌さいづちしばり附けたように足掻あがきに骨が折れる。あわせの尻は無論端折はしおってある。その上洋袴下ズボンしたさえ穿いていないのだから不断なら競走でもできる。が、こう松ばかりじゃ所詮しょせんかなわない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)