洋袴下ズボンした)” の例文
困った結果、坑夫と云う事から気を離して、自分だけを検査して見ると、——何だか急に寒くなった。あわせはさっきの雨でれている。洋袴下ズボンした穿いていない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふくはぎに小さい鉄の才槌さいづちしばり附けたように足掻あがきに骨が折れる。あわせの尻は無論端折はしおってある。その上洋袴下ズボンしたさえ穿いていないのだから不断なら競走でもできる。が、こう松ばかりじゃ所詮しょせんかなわない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)