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ゐろりばた
俺ら
家族の
奴等げなんざぐづ/\は
云あせねえだ、
俺ら
家ぢや
元日にや
闇えに
起きて、
蓑着て、
圍爐裏端で
芋燒えてくふ
縁起なんだが、
俺ら
家の
奴等外聞惡いから
厭だなんて
吐かしやがつから、
俺れ
與へて
此寒いに
御苦勞なり
此爐の火の
温ければ
暫く
煖まりて
行給へと
云に寶澤は喜びさらば
少時間あたりて行んと
頓て
圍爐裡端へ寄て
四方山の
噺せし
序で婆のいふやうは
今年幾歳なるやと問ふに寶澤は
肌を