“れいえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
冷豔33.3%
麗艶33.3%
冷艶16.7%
冷艷16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつらならではと見ゆるまでに結做ゆひなしたる円髷まるわげの漆の如きに、珊瑚さんご六分玉ろくぶだま後挿うしろざしを点じたれば、更に白襟しろえり冷豔れいえん物のたぐふべき無く、貴族鼠きぞくねずみ縐高縮緬しぼたかちりめん五紋いつつもんなる単衣ひとへきて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
尾の端まで紅殻べにがらを刷いたように薄紅うすべにいろどりが浮かび、美装を誇るかに似て麗艶れいえんとなるのである。
楢の若葉 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
ひとりこれ等の姉妹と道を異にしたるか、終に帰り来らざる「理想」は法苑林ほうおんりんの樹間に「愛」と相むつみ語らふならむといふに在りて、冷艶れいえん素香の美、今の仏詩壇に冠たる詩なり。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
かつらならではとゆるまでにゆひなしたる圓髷まるまげに、珊瑚さんご六分玉ろくぶだまのうしろざしをてんじた、冷艷れいえんたぐふべきなきと、こゝの名物めいぶつだとく、ちひさなとこぶしを、あをく、銀色ぎんしよくかひのまゝかさねた鹽蒸しほむしさかな
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)