“ようひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
妖妃20.0%
楊妃20.0%
楊肥20.0%
羊皮20.0%
羊脾20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうして、メディチ家の血系、妖妃ようひビアンカ・カペルロの末裔まつえい、神聖家族降矢木ふりやぎの最後の一人紙谷伸子のひつぎは、フィレンツェの市旗に覆われ、四人の麻布をまとった僧侶の肩に担がれた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ほたるが多く飛びかうのにも、「夕殿せきでんに蛍飛んで思ひ悄然せうぜん」などと、お口に上る詩も楊妃ようひに別れた玄宗の悲しみをいうものであった。
源氏物語:42 まぼろし (新字新仮名) / 紫式部(著)
趙痩ちょうそうと云わむよりは、むしろ楊肥ようひと云うべき女である。それが女道士になっているから、脂粉の顔色をけがすを嫌っていたかと云うと、そうではない。平生よそおいこらかたちかざっていたのである。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
男はかたわらにある羊皮ようひの表紙に朱で書名を入れた詩集をとりあげて膝の上に置く。読みさした所に象牙ぞうげを薄くけずったかみ小刀ナイフはさんである。かんに余って長く外へみ出した所だけは細かい汗をかいている。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
へびをたずさえて酒家にあつまる者もあれば、羊脾ようひをとって人を撃つ者もあるので、京兆けいちょう(京師の地方長官)をつとめる薛公せつこうかみに申し立ててかれらを処分することとなり