“ゆうしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
友松30.8%
優勝15.4%
熊掌15.4%
優倡7.7%
幽峭7.7%
幽照7.7%
有尚7.7%
雄将7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
北宋、南宋の稀品きひん。また、東山殿どのあたりからの名匠の邦画。それから現代画として行われている山楽さんらくだの友松ゆうしょうだの狩野家かのうけの人々の作品など、折あるごとに、武蔵は観てきた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
優勝ゆうしょう劣敗れっぱいは天理である。弱肉強食は自然である。宇宙は生命いのちのとりやりである。然し強いものゝ上に尚強いものがあり、弱いものゝ下に尚弱いものがある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
どうか又熊掌ゆうしょうにさえ飽き足りる程、富裕にもして下さいますな。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
このくらいならむしろ蛮勇の井伊掃部頭いいかもんのかみが慕わしい。天下の政治を人気商売として優倡ゆうしょうの徒に委するに似たり、と勤王系の志士が冷罵したのを兵馬は覚えている。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
長さ二十里に余るこの大峡谷は、実に豪宕ごうとうと偉麗とを合せ有し、加うるに他に容易に見ることを得ない幽峭ゆうしょうと険怪とに満ちている。
渓三題 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
電燈の光が照らしたり——その明暗幽照ゆうしょうにまでも道のでこぼこが出来て——ちらつく眼鏡越めがねごしの近眼の目さきや、あぶなッかしい足もとから、全く別な世界が開らけた。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
令図はでて同藩の医官二百石小野道秀おのどうしゅう末期まつご養子となり、有尚ゆうしょうと称し、のちまた道瑛どうえいと称し、累進して近習医者に至った。天明三年十一月二十六日うまれで、致仕の時七十五歳になっていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かれはその壮時そうじにおいて加賀かが銭屋内閣ぜにやないかくが海軍の雄将ゆうしょうとして、北海ほっかいの全権を掌握しょうあくしたりし磁石じしゃく又五郎またごろうなりけり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)