“やたて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
矢立92.2%
墨斗7.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは矢立やたての杉ともいって、以前はその下を通る人々が、その木に向ってを射こむことを、境の神を祭る作法としていたのであります。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ただ読んでいるばかりでは済まない。時には抜書きをすることもある。万年筆などの無い時代であるから、矢立やたて罫紙けいしを持参で出かける。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
橋をわたらずときゝて心おちつき、岩にこしかけて墨斗やたてとりいだし橋をうつしなどして四辺あたりを見わたせば、行雁かうがんみねこえて雲にをならべ、走猿そうゑんこずゑをつたひて水にうつす。
ト僕ガ言つてはヤツパリ広目屋臭ひろめやくさい、おい悪言あくげんていするこれは前駆ぜんくさ、齷齪あくせくするばかりが平民へいみんの能でもないから、今一段の風流ふうりう加味かみしたまへたゞ風流ふうりうとは墨斗やたて短冊たんざく瓢箪へうたんいひにあらず(十五日)
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)