“むじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無上48.1%
無情37.0%
無常11.1%
無定3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕が自分の事を例に出すのもおこがましいが僕なぞは文筆を以て社会を感化するのが何よりの楽みだね。実に人生無上むじょうの愉快だね。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
民部みんぶはものをいわなかった。小文治も黙然もくねんとふかいいきをつくのみだった。蔦之助もまた暗然あんぜんと言葉をわすれて、無情むじょうほしのまたたきになみだぐむばかり……
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
式亭三馬しきていさんばが何年か前に出版した滑稽本こっけいぼんの中で、「神祇しんぎ釈教しゃっきょうこい無常むじょう、みないりごみの浮世風呂うきよぶろ
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この女は愛をもっぱらにする時機が余り短か過ぎて、親子の関係が容赦もなく、若い頭の上を襲って来たのに、一種の無定むじょうを感じたのであった。それは無論堅気かたぎの女ではなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)