“みやげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
土産98.0%
見舞0.6%
家苞0.3%
土宜0.3%
土毛0.3%
手土産0.3%
苞苴0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その晩、通禧らは何よりの土産みやげを持参した。来たる十八日を期して各国公使に上京参内せよと京都から通知のあったことが、それだ。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「美禰子さんの御注意があつたからつてました」と正直な事を云ふ。どつちの御見舞みやげだかわからない。三四郎はよし子に対して礼を述べて置いた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
小僧に吩付いいつけて出来るだけのご馳走を拵えさせてその男に喰わせ、その上家苞みやげ物などを拵えて、「先年はいろいろ厄介になってありがたい」と礼をいって還してやりましたが
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
それをひらいて見ると「サラット師への手紙も着き、その中に封じてあった故郷への手紙は書留かきとめにして故郷に送りました。私までへ手紙とお家苞みやげを下すってありがとうございます」
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
江戸書画角力は相識のかほもあり、此蕣角力あさがほすまふは名のりを見てもしらぬ花にてをかしからず候。前年御話申候や、わたくし家に久しく漳州しやうしうだねの牽牛花けんぎうくわあり。もと長崎土宜みやげに人がくれ候。卌年前也。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
峯峻しく、谷深く、道路狭巘であるが為に、京よりは遠からずといえども、古来出て来た事が稀であった。これより後しばしば来朝して、栗菌や年魚の類を土毛みやげとして献上するとある。
国栖の名義 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
「わざわざお訪ねするのでしたら、こう簡略にはまいりません。なんのお手土産みやげもなく」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
大祭日には、母につきてをぢがりよろこびにゆきぬ。その折には苞苴みやげもてゆくことなるが、そはをぢがたしなめるおほ房の葡萄二つ三つか、さらずば砂糖につけたる林檎なんどなりき。