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みちゆ
それが芝居を見ると十二
単衣を着て
薙刀を使ってみたり、
花櫛を挿して
道行きをしたり、夏でもぼてぼてとした
襟裾を重ねた
上﨟が出て来るが、それはまったく芝居だからである。
稚ければ
道行き
知らじ
幣はせむ
黄泉の
使負ひて
通らせ 〔巻五・九〇五〕 山上憶良
お
城の
松も
影を
曳きそうな、
日本橋から
北へ
僅に十
丁の
江戸のまん
中に、かくも
鄙びた
住居があろうかと、
道往く
人のささやき
交す
白壁町。