“ぼうぎれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
棒片66.7%
棒切33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして古るい石の棺は何世紀もの間閉じていたように再び閉じられた。食人鬼にさかれた骨を暗示するような、割目につきささった一二の棒片ぼうぎれを除いて、その大海獣は石の口をパックと噛んだ。
石や瓦や棒片ぼうぎれが、立ち迷うているムクをめがけて雨のように降る。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
……かはあたり大溝おほどぶで、どろたかく、みづほそい。あまつさへ、棒切ぼうぎれたけかはなどが、ぐしや/\とつかへて、空屋あきやまへ殊更ことさらながれよどむ。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ただ一雫ひとしずくの露となって、さかさに落ちて吸わりょうと、蕩然とろりとすると、痛い、いたい、痛い、疼いッ。肩のつけもとを棒切ぼうぎれで、砂越しに突挫つきくじいた。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)