“へいえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
炳焉36.4%
平遠18.2%
平円9.1%
平燕9.1%
平衍9.1%
蔽掩9.1%
閉園9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぎはのあわたゞしさの中でも、彼を思ひ、是を思ひ、時に朦朧もうろうとした、時に炳焉へいえんとした悲しみに胴を顫ひ立たせ
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
ひときわすぐれて目立ちたる定遠ていえん鎮遠ちんえん相連あいならんで中軍を固め、経遠けいえん至遠しえん広甲こうこう済遠さいえんは左翼、来遠らいえん靖遠せいえん超勇ちょうゆう揚威よういは右翼を固む。西に当たってさらにけぶりの見ゆるは、平遠へいえん広丙こうへい鎮東ちんとう鎮南ちんなん及び六隻の水雷艇なり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
其貨それはその地方で通用して居るだけで法王領のチベットでは通用しない。それは平円へいえんの形である。こういう貨幣ですからなかなか売買をするにも余程暇がかかって不便でございます。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
済南の防禦ぼうぎょ、徳州の回復に、其の材を認められて、平燕へいえん将軍となり、陳暉ちんき平安へいあん馬溥ばふ徐真じょしん等の上に立ち、呉傑ごけつ徐凱じょがい等とともに燕をつの任に当りぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
加賀の国名の起原たる加賀郡の地も平衍へいえんなる草地と言う義なるべく、久しく難解と目せられていた足利のカガも、また類推することができるのである。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
むなし圯橋いけうかせるところあり。又少く行烏川を渡る。川広一町余、あさし。砂石底を見るべし。時正に未後びご。西方の秩父山にはかにくもりて、暗雲蔽掩へいえんし疾電いるがごとし。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
閉園へいえん近い時刻になっても園長は帰って来られません。見ると帽子と上衣は其儘そのままで、お自宅から届いたお弁当もそっくり其儘です。
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)