“ひとへもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
単衣35.7%
單衣21.4%
單物14.3%
単物14.3%
単衣物14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その日は朝から急に涼風すずかぜが立つて、日が暮れるともう単衣ひとへものでは冷々ひやひやするくらゐでしたが、不思議なことにはその晩つともお客が無いんです。
赤い杭 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
そのなかでもとりわけ立派りつぱ總縫模樣そうぬいもやう晴着はれぎがちらと、へいすきから、貧乏びんぼう隣家となりのうらにしてある洗晒あらひざらしの、ところどころあてつぎ などもある單衣ひとへものをみて
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
義雄は放浪の爲めに心を奪はれ、また、この數日間は、女に熱くなつてゐるので、そんなことには無頓着であつたが、けふ、初めて單物ひとへものでは如何にも寒いのに氣がついた。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
一日縦縞の単物ひとへものをきて出て戻りには白飛白しろかすりの立派なのを着て来ましたから誰れのと問ふたら、己れの単衣ひとへものを誰れか取つて行つたから、おれは西郷から此の衣物きものを貰つて来たと云ひました。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
十月にかゝらうとするのに、女は単衣物ひとへもので、訪問して歩いてゐたのだ。僕は言下に