“ばんし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
番士27.3%
万死27.3%
輓詩18.2%
挽詩18.2%
挽詞9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
折悪おりあしく一人の宿直士とのい番士ばんしの影も見えぬ。警護の有余ありあまつた御館おやかたではない、分けて黄昏たそがれの、それぞれに立違たちちがつたものと見える。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かれは、場所ばしょがら、しんにありべからざる光景こうけいるものだとおもい、いきころして、子細しさいていると、ちいさなかえるは、まだきていて、万死ばんしなかから
輓詩ばんしは只一首のみ伝はつてゐる。誠園せいゑんと署した作である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
森春濤が挽詩ばんし二首の一に「百年天未喪斯文。強自慰君還哭君。二子有才如軾轍。一時刮目待機雲。若将鉛槧纘先緒。応為彝倫遺大勲。惆悵吟魂招不返。幽蘭隔岸水沄沄。」〔百年天未ダ斯ノ文ヲほろぼサズ/強ヒテ自ラ君ヲ慰メまた君ヲ哭ス/二子才有ルコト軾轍ノ如シ/一時刮目シテ機雲ヲ待ツ/シ鉛槧ヲもっテ先緒ヲ
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ビテ水雲くらシ/手ニ到ル凶函涙痕湿うるおフ/蕙帳夜空シク謦欬ノ如ク/松堂月落チテ温存ヲ失フ/俊才多ク出ヅ高陽里/遺業久シク伝フ通徳門/天際少微今見エズ/誦スルニ招隠ヲもっテ招魂ニ当ツ〕『春濤詩鈔』にこの挽詞ばんし
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)