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はこい
仕方なしに、大きな
箱入りの
札目録を、こゞんで一枚々々調べて行くと、いくら
捲つても
後から
後から新らしい本の名が出て
来る。仕舞に肩が痛くなつた。
一生を
箱入りらしく
暮らさせんとにや、さすれば
此歌は
無心に
書きたるものにて
半文の
價値もあらず、
否この
優美の
筆のあとは
何としても
破廉耻の
人にはあらじ
何より
先に
私が
身の
自墮落を
承知して
居て
下され、もとより
箱入りの
生娘ならねば
少しは
察しても
居て
下さろうが、
口奇麗な
事はいひますとも
此あたりの
人に
泥の
中の
蓮とやら