“はいえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
肺炎60.0%
俳莚10.0%
廃園10.0%
煤煙5.0%
俳筵5.0%
廃苑5.0%
楳園5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分の級に英語を教えていた、安達あだち先生と云う若い教師が、インフルエンザから来た急性肺炎はいえんで冬期休業の間に物故ぶっこしてしまった。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「俳諧のお招きなれば、他にふさわしい風流者がござろう。気まぐれに、当地の俳莚はいえんへ、誘われたことはあるものの、生来、雅事を解さぬ野人でござれば」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君だったら何と云うかなア、庭ときたら手入れは行きとどいているが、まるで廃園はいえんさ、君だったら大根植えるといいと云い出すかも知れないね。だが、あんな壁ばっかりじゃアやりきれないよ。
魚の序文 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
黄塵くわうぢん濛々そう/\々として、日光さへばむで見える大都たいとの空に、是が二百まんの人間を活動させる原動げんどう力かと思はれる煤煙はいえんが毒々しくツ黒に噴出し
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
其の鈍色にぶいろを破ツて、處々に煤煙はいえん上騰のぼツてゐる。眞直まつすぐ衝騰つきのぼる勢が、何か壓力に支へられて、横にもなびかず、ムツクラ/\、恰で沸騰ふつとうでもするやうに、濃黒まつくろになツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
それは弓町に住む浪人者で、同じ道に親しむ、青年武士——ツイ先刻まで、同じ俳筵はいえんに膝を交へて、題詠だいえいを競つた仲ではありませんか。
そこから先は廃苑はいえんであった。何とかいう学者が池をほって、聖賢の学校を建てたが、時勢は聖賢の道と逆行するばかりで、真面目に通ってくる生徒はなかった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松年先生の塾には女のお弟子が数人ゐたが、其内私は中井楳園はいえんさんと一番親しくしてゐた。
写生帖の思ひ出 (新字旧仮名) / 上村松園(著)