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ねんまえ
三
年前に
湖のそばで
少女がしたように、
足ずりをしてくやしがりましたが、かわいらしい白い
鳥の
姿は、
果てしれない
大空のどこかにかくれてしまって、
天と
地の
間には、いくえにもいくえにも
「五、六
年前も、この
町のはずれを
流れている
河で
金色の
魚を
見たものがあるそうだ。」と、
丙がいいました。
どうぞ
辛抱して、
話相手になっておくんなさいまし、——あたしゃ、
王子で
育った十
年前も、お
見世へ
通うきょうこの
頃も、
心に
毛筋程の
変りはござんせぬ。