“ぬれは”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
濡羽50.0%
濡葉50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
果は濡羽ぬれは厚鬢あつびん水櫛みづぐしあてて、筈長はずなが大束おほたぶさに今樣の大紋だいもん布衣ほいは平生の氣象に似もやらずと、時頼を知れる人、訝しく思はぬはなかりけり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
薔薇いばらみち、蹈めば濡羽ぬれはのつばくらめ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
主が年の頃は十七八になりもやせん、身には薄色に草模樣を染めたる小袿こうちぎを着け、水際みづぎは立ちしひたひよりたけにも餘らん濡羽ぬれは黒髮くろかみ、肩に振分ふりわけてうしろげたる姿、優に氣高し。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
言ふと其儘御前に打ち伏し、濡羽ぬれはの鬢に小波を打たせて悲愁の樣子、たゞならず見えけり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
雨は夕方んで、に入つたら、雲がしきりにんだ。其うち洗つた様な月がた。代助はひかりびる庭の濡葉ぬれはを長いあひだ椽側からながめてゐたが、仕舞に下駄を穿いてしたりた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
雨は夕方んで、ったら、雲がしきりに飛んだ。その中洗った様な月が出た。代助は光を浴びる庭の濡葉ぬれはを長い間縁側から眺めていたが、仕舞に下駄を穿いて下へ降りた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)