“どくぜつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
毒舌100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、宗助そうすけにはそれが、眞心まごゝろあるさいくちりて、自分じぶん飜弄ほんろうする運命うんめい毒舌どくぜつごとくにかんぜられた。宗助そうすけはさう場合ばあひにはなんにもこたへずにたゞ苦笑くせうするだけであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
蛾次郎がじろう争闘力そうとうりょくは、いつも、このうでよりは口である。度胸どきょうよりはしたである。三じゃくつるぎよりは三ずん毒舌どくぜつ、よく身をふせぎてき翻弄ほんろうし、ときにはたたかわずしてつことがある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊庭は毒舌どくぜつを吐きながら、煙草を出してくはへると、マッチを探す様子で、そこいらにある、ラジオや大きな枕に皮肉な笑ひを浮べた。ゆき子は伊庭の表情を見て胸にかつと燃え立つものを感じた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)