“とらふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
虎斑85.7%
4.8%
斑点4.8%
斑紋4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宗太に手鋏てばさみでジョキジョキ髪を短くしてもらい、そのあとがすこしぐらい虎斑とらふになっても頓着とんちゃくなしに出かけるという子供だし
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さきにすゝむ大鮏、もし物にさはりてよこたふるゝ時は、あとにしたがひたる鮏もおなじくたふれてふたゝびおきず、人のとらふるをまつがごとし。はからずして手もぬらさず二三とうのさけをうる事あり。
さてこれに、血竭二羅度らど、焼酎十六度よりなる越幾斯エキスにて、雲様の斑点とらふ模彩うつす。かつ、あらかじめ原色料くすりをよく乾かすよう注意きをつけ、清澄たる洋漆を全面そうたいびせるべし。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
素人しろうとながらに、近海物と、そうでない魚とを見分けることの出来るお三輪は、今おかへ揚ったばかりのような黒く濃い斑紋とらふのある鮎並あいなめ、口の大きくうろここまかすずきなぞをながめるさえめずらしく思った。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)