“とはう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
途方88.9%
十方5.6%
土芳5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると河の泥に隠れてゐた、途方とはうもなく大きなひるが、その頃はまだ短かつた、お前の先祖の鼻の先へ、吸ひついてしまつたのに違ひない。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
心配の餘りまた御部屋住おへやずみの若旦那へ御咄し申すも如何いかゞとは存じたなれども急場きふばの事にて十方とはうに暮參りましてうにか御工風ごくふうは御座りますまいかとまことしやかにのぶるにぞ世間知らずの千太郎聞くより大いに仰天ぎやうてんし心の内は狂氣きやうきのごとく溜息ためいきつきつゝ居たりしが如何なしたらよからんとに付て長庵は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
土芳とはういふ、翁いはく、学ぶ事は常にあり。席に臨んで文台と我とかんはつを入れず。思ふことすみやかいひいでて、ここいたりてまよふ念なし。文台引おろせば即反故ほごなりときびしく示さるることばもあり。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)