“十方(とはう)” の例文
心配の餘りまた御部屋住(おへやずみ)の若旦那へ御咄し申すも如何(いかゞ)とは存じたなれども急場(きふば)の事にて十方(とはう)に暮參りまして何(ど)うにか御工風(ごくふう)は御座りますまいかと誠(まこと)しやかに述(のぶ)るにぞ世間知らずの千太郎聞くより大いに仰天(ぎやうてん)し心の内は狂氣(きやうき)のごとく溜息(ためいき)つきつゝ居たりしが如何なしたら能(よか)らんと言(い)ふ尾(を)に付て長庵は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)