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てないしょく
母親は、
手内職をしたり、よそへやとわれていったりして
親子は
暮らしていた。おれは、
小学校をおえると、
町の
乾物屋へ
奉公に
出された。
小田のお
父さんは、もう
死んでしまって、ありませんでした。ひとりお
母さんが、
手内職をして、
母子は、その
日、その
日、
貧しい
生活をつづけていました。
ある
夜、
万は、
灯の
下で
学校の
復習をしていました。
母は
眼鏡をかけて、
手内職の
針をつづけていました。
窓の
外では、
雨気をふくんだ
風が、はげしく
吹いています。