“てす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手摺50.0%
手漉25.0%
手空10.0%
手擦10.0%
手摩5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
コンクリートの階段と手摺てすりとがあり、階段の上がり口には蘇鉄そてつや寒菊や葉蘭はらんなどの鉢が四つ五つ置いてあった。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
丈夫な手漉てすきの日本紙でこしらえた横封筒に入れられ、倍額の切手をはられた手紙は厚くて、封筒は父の筆蹟であった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「伺います。何時頃がお手空てすきでございましょうか?」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
落着きもなく手擦てすぎわへ出て庭を眺めたり、額や掛け物を見つめたりしていたが、階下したに飼ってある小禽ことりかすかな啼き声が、わびしげに聞えて来た。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
純一は真っ黒な、狭い梯子はしごを踏んで、二階に上ぼった。のぼぐち手摩てすりがめぐらしてある。二階は縁側のない、十五六畳敷の広間である。締め切ってある雨戸のほかには、建具が無い。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)