“蘇鉄”の読み方と例文
旧字:蘇鐵
読み方割合
そてつ100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水野が庭作りに化けて薩摩へ入り込んで、城内の蘇鉄そてつの根方に手裏剣を刺し込んで来たというのは有名な話ですが、嘘だかほんとうだか判りません。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
御徒目付はまた、それを蘇鉄そてつへつれて行って、大目付始め御目付衆立ち合いの上で、刃傷にんじょう仔細しさいを問いただした。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
今考えるとほとんどその時に見た堺の記憶と云うものはありませんが、何でも妙国寺と云うお寺へ行って蘇鉄そてつを探したように覚えております。
中味と形式 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
植木商会のひろい庭園を抜けると、道が半分も近いので、彼は、通行の止められている柵を越えて、背のたかい蘇鉄そてつの葉や温室のあいだを駈けぬけた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かえでに、けやきに、ひのきに、蘇鉄そてつぐらいなものだが、それを内に入れたり出したりして、楽しみそうに眺めている。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
とうとう最後にそれは「蘇鉄そてつ」であると聞いた時になるほど蘇鉄でなけりゃならぬ、たしかにそれは動かぬところである、とつくづく感心したことでありました。
俳句の作りよう (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
コンクリートの階段と手摺てすりとがあり、階段の上がり口には蘇鉄そてつや寒菊や葉蘭はらんなどの鉢が四つ五つ置いてあった。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
庭には大きな泉水を掘り、向うの小山を其まゝ庭にして、蘇鉄そてつを植えたり、石段をたたんだり、石燈籠を据えたりしてある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)