手漉てす)” の例文
例えば手漉てすきの紙や、手轆轤てろくろの焼物などが、日本ほど今も盛に作り続けられている国は、他にはまれではないかと思われます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
丈夫な手漉てすきの日本紙でこしらえた横封筒に入れられ、倍額の切手をはられた手紙は厚くて、封筒は父の筆蹟であった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
書院造りではあるが、調度類は極めて質素であり、ふすまは無地の手漉てすき紙だし、床ノ間には故政宗の消息を仕立てた軸を懸け、伝来の甲冑かっちゅうが飾ってあるばかりだった。
例えば手漉てすきの紙や、手轆轤てろくろの焼物などが、日本ほど今も盛に作り続けられている国は、他にはまれではないかと思われます。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
描いてあるのが紙本しほんの場合と絹本けんぽんの場合とで、薄美濃うすみのとか雁皮がんぴなどの、じかに貼る肌裏や、中裏、増裏など、それぞれ表に合った性質の紙を使わなければならないし、もちろん手漉てすきだから
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)