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ちやうもと
欺き櫻井村にて
右膳權内馬場内にて源三郎七右衞門川越の町にて大坂屋七兵衞
和久井五兵衞千
塚六郎兵衞
大圓寺自性寺其外寺院にて七ヶ寺都合廿七人金高二千八百兩
出來せり
偖千塚六郎兵衞は
帳本にて金子は常樂院へ持參の上證文と
引替る
約束にて伊賀亮に
附從ひ川越を
それは
彼が
僅の
間に
見た
放浪者の
怖ろしさを
思つて、
假令どうしても
其統領を
欺いて
其の
僅少な
前借の
金を
踏み
倒す
程の
料簡が
起されなかつたのである。
其の
内に
張元から
葉書が
來た。