“そこの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
33.3%
25.0%
25.0%
底野8.3%
8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だがあれは他人の運命をそこのうたのだからな。一人の可憐かれんな女は死んだ。一人の善良な青年の心は一生涯いっしょうがい破れてしまった。幾つかの家族の間には平和が失われた。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
東京ならば牛鍋屋ぎゅうなべや鰻屋うなぎやででもなければ見られない茶ぶだいなるものの前に座を設けられた予は、岡村は暢気のんきだから、だ気が若いから、遠来の客の感情をそこのうた事も心づかずにこんな事をするのだ
浜菊 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
隻手を挙ぐれば隻手を失い、一目いちもくうごかせば一目をびょうす。手と目とをそこのうて、しかも第二者のごうは依然として変らぬ。のみか時々に刻々に深くなる。手をそでに、眼を閉ずるは恐るるのではない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
底野そこの飛田とびたの両人が共同で借りてゐる郊外の小住宅。座敷と茶の間の外に玄関。
運を主義にまかす男 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
昔から増上慢ぞうじょうまんをもっておのれを害し他をそこのうた事蹟じせきの三分の二はたしかに鏡の所作しょさである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)