“せの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
脊伸38.5%
丈伸23.1%
背伸23.1%
背延7.7%
脊延7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大日岳の連嶺にはいつもながら雪が多い。劒と大日との間から別山べっさんが、不思議の世界でも覗くように脊伸せのびして、魚津の海を瞰下みおろしている。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
うちのものは、みんなそこへ来て、丈伸せのびをしている。それから、恐る恐る溜息ためいきをつく。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
とりたちが、この姿すがたあてに、くもはるかのかなたからんでくるとおもうと、はいっそうたか背伸せのびをするように、夕日ゆうひなかかがやいたのでした。
大きなかしの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
白い犬の姿はゆっくりと背延せのびをするように体をのびのびとさしたが、やがて歩きだして中敷の前をかすめて裏門の方へ往った。真澄は彼奴あいつおかしな奴だなひとつ見とどけてやれと思った。
岐阜提灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そのうちにMが膝位ひざぐらいの深さの所まで行って見ました。そうすると紆波うねりが来るたびごとにMは脊延せのびをしなければならないほどでした。それがまた面白そうなので私たちも段々深味ふかみに進んでゆきました。
溺れかけた兄妹 (新字新仮名) / 有島武郎(著)