“せのび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
背伸60.0%
丈伸20.0%
背延20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は、ず外から立ってその家の有様を眺めた。古い家で、四角な、そう大きな家でなかった。そして、二階家といっても非常に低くて、背伸せのびをしたら、二階の内部が往来からでも見えそうであった。
貸間を探がしたとき (新字新仮名) / 小川未明(著)
若い女は丈伸せのびをするほど手を延ばして吊革つりかわ握締にぎりしめる。その袖口そでぐちからどうかすると脇の下まで見えきそうになるのを、しきりと気にして絶えず片手でメレンスの襦袢じゅばんの袖口を押えている。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
八五郎は背延せのびをすると、戸袋の上から、泥だらけの藁草履を一足取りおろしました。夜露に濡れて代無しになり、戀の通ひ路に履くやうな意氣な代物ではありません。