“せうど”の漢字の書き方と例文
語句割合
焦土100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その東京はもう消えせたのですから、同じ東京とは云ふものの、何処どこか折り合へない感じを与へられてゐました。それが今焦土せうどに変つたのです。
衆奉じて以て主と爲すべきものなく、或はさんじて四方にき、或は上野うへのる。若し公をして耐忍たいにんの力無く、共にいかつて事を擧げしめば、則ち府下悉く焦土せうどと爲らん。
江戸えどのなごりも、東京とうきやうも、その大抵たいてい焦土せうどんぬ。茫々ばう/\たる燒野原やけのはらに、ながききすだくむしは、いかに、むしくであらうか。わたしはそれを、ひとくのさへはゞからるゝ。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
鎌倉にとどまれる知友を思ひ、心しきりに安からず。薄暮はくぼ円月堂の帰り報ずるを聞けば、牛込は無事、芝、焦土せうどと化せりと云ふ。あねの家、弟の家、共に全焼し去れるならん。