“すてがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捨難60.0%
棄難20.0%
難捨20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千々岩ちぢわ灘に添う十五里の沿岸道路は、平坦な道のすくない代り、風景の捨難すてがたいところが多く、退屈を覚えない。うら辺りから海が見え出し、海上にはいくつかの小島も見え、無数の漁船も見える。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
むねのなやみにのおそろしく、おもへば卑怯ひけふ振舞ふるまひなりし、おこなひはきよくもあれこゝろくさりの棄難すてがたくばおな不貞ふていなりけるを、いざさらば心試こゝろだめしにはいまゐらせん、殿との我心わがこゝろ見給みたま
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
程無く老婢ろうひと共にもたらせる品々を、見好げに献立して彼の前にならぶれば、さすがに他の老婆子ろうばしさびしき給仕に義務的吃飯きつぱんひらるるの比にもあらず、やや難捨すてがたき心地もして、コップを取挙とりあぐれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)