“取挙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とりあ50.0%
とりあぐ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はてな、はてな。」とこうべを傾けつつ、物をもとむる気色けしきなりき。かたわらるは、さばかり打悩うちなやめる婦女おんなのみなりければ、かれ壁訴訟かべそしょうはついに取挙とりあげられざりき。盲人めしい本意ほい無げにつぶやけり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
程無く老婢ろうひと共にもたらせる品々を、見好げに献立して彼の前にならぶれば、さすがに他の老婆子ろうばしさびしき給仕に義務的吃飯きつぱんひらるるの比にもあらず、やや難捨すてがたき心地もして、コップを取挙とりあぐれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)