“しゆつぽん”の漢字の書き方と例文
語句割合
出奔100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は十六の時に大阪の方へ出奔しゆつぽんして行つた。その後どんな生活をして居たか、それきり便りがなかつたので殆ど分らなかつた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
ぬすみて同人へ送り彼の金をかたり取其後村方を出奔しゆつぽん致す申合まをしあはせのふみありしにより私し是を以て九助の證人しようにんとなり右の金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼は不義をして伊賀を出奔しゆつぽんし、江戸へ来て遊里などへ出入しながら、いつか近代的(当代の)大詩人になつた。
続芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
くはだつるには金子きんすなくてはかなふまじと此度金七百兩をかすめ取り出奔しゆつぽんなし船頭杢右衞門もくゑもんたばかりて天神丸の上乘うはのり不慮ふりよの難にあひて此處まで來れる事の一伍一什いちぶしじふ虚實きよじつまじへて語りければさしもの兩人も舌を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
上私し主人喜内儀病氣にて平臥へいぐわまかり在候節私し同樣若黨わかたうつとめ居候吾助と申者夜中やちうひそかに主人喜内を刺殺さしころ出奔しゆつぽん致し候に付夫より右喜内妹花と申者と同人連合つれあひ澤井友次郎并びに私し三人にて吾助が行方ゆくへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)