“こてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コテイ
語句割合
小体65.6%
小體12.5%
小態9.4%
猇亭3.1%
固定3.1%
孤亭3.1%
涸底3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小児こどもは二人あるし、うちは大勢だし、小体こていに暮していて、別に女中っても居ないんですもの、おりから何から、みんな、お稲ちゃんがしたんだわ。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
茶汲ちやくみ女は三人、小體こていな暮しですが、銅壺どうこに往來の人間の顏が映らうといふ綺麗事に客を呼んで横網に貸家が三軒と、洒落しやれた住宅まで建てる勢ひだつたのです。
日本橋おとわ町のその横町は、こういった小態こていな飲み屋が並んでおり、どの店にも若い女が二人か三人ずついて、日がくれると三味線や唄の声でにぎやかになる。
ちゃん (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「かくては」と、玄徳は自ら心を励まし、御林の軍をひきいて、こおる帝旗を、さらに、猇亭こてい(湖北省・宜都の西方)まで進めた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
猇亭こてい方面ではなお激戦がくり返されていた。蜀軍の兵にはもう必勝の信念がついていたし、呉兵には戦えば必ず負けるものという臆心がこびりついていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
空中窒素くうちゅうちっそ固定こていのように、空中から資源をとるのもいい。海水からきんを採るのもいいだろう。海底を掘って鉱脈を探すのもいい。しかしやっぱり足りなくなる日が来るのだ。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
かくて、日ならず道は山東に入り、やがて行きついたのは、梁山泊りょうざんぱくを彼方に見る江岸の一酒店。すなわち見張り茶屋の石勇がいる孤亭こていだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古代ロプ鹹湖の涸底こていは、峻しい粘土の丘がもつれるように起伏し、一面に塩が化石のようにかたく凍りついていた。
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)