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くさばなや
踊っている
人形は、なにぶんにもよろしくといって
頼みました。
夜になると、
街の
中は、いっそう、にぎやかになりました。
楽器の
音が
流れたり、
草花屋が
出たりしました。
しかし
草花屋の
温室には、スチームが
通っているので、ちょうど五、六
月ごろの
雨のかかったように、しずくがぽたりぽたりとガラス
戸の
面を
伝わって、
滴っているのでした。
夏のはじめのころに、一
本のばらに、
真っ
白な
雪のような
花が
咲きました。その
花は、さち
子が、
草花屋で、
切り
花を
買ったときの
花よりも
大輪で、
香気が
高かったのであります。