“きゅうえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旧怨38.5%
宮苑15.4%
旧縁15.4%
急援7.7%
急焉7.7%
救援7.7%
求援7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今日のりきみは身をそん愚弄ぐろうまねくのなかだちたるを知り、早々にその座を切上げて不体裁ぶていさいの跡を収め、下士もまた上士に対して旧怨きゅうえんを思わず、執念しゅうねん深きは婦人の心なり
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
およそ、宮苑きゅうえんや公卿の第宅では、管絃かんげんの音と歓酔のない夜はなかったが、地下人ちげびとのまた下僕たるこれらの人びとの中では、酒に会うことなど、まれであった。
吉之丞は陸使おかつかいに金箱を担がせ、みなに送られて船から降りると、道路をひとつへだてた船着場の正面の客舎に宿をとった。マニラは親子二代にわたる旧縁きゅうえんの地で、旅亭のあるじとは知友の仲である。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
各〻はすぐ手勢をひいて、姫路の急援きゅうえんにお急ぎあれ。蔵光正利は老人なれば、奥曲輪おくぐるわをお守りあるがよい。陶義近すえよしちかどのは、城外へ出て、姫路口と連絡にお当りあれ——。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると大佐は彼の作った弔辞の出来栄えを賞讃した上、「急焉きゅうえん玉砕ぎょくさいす」と云う言葉はいかにも本多少佐の死にふさわしいなどと云う批評をくだした。
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
報告いたしました。ところが、その報告が終るか終らないうちに、今度は本署の方から、怪事件が突発したから、警部どの始め皆に、なるべくこっちへ救援きゅうえんに帰ってれとの署長どのの御命令です
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
左膳のために求援きゅうえんの秘使にたったつづみの与吉。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)