“旧縁”の読み方と例文
読み方割合
きゅうえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一益はついに、身内みうち津田藤三郎つだとうざぶろうを使いとし、旧縁きゅうえんをたよりに、織田長益おだながます(後の有楽斎うらくさい)の許へやり、長益の口ききで、降伏を申し入れた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吉之丞は陸使おかつかいに金箱を担がせ、みなに送られて船から降りると、道路をひとつへだてた船着場の正面の客舎に宿をとった。マニラは親子二代にわたる旧縁きゅうえんの地で、旅亭のあるじとは知友の仲である。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)