“がちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鵞鳥76.7%
鵝鳥8.3%
6.7%
画帖3.3%
画帳1.7%
蛾蝶1.7%
1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
クリスマスの用意に鵞鳥がちょうをつかまえてひざの間にはさんで首っ玉をつかまえて無理に開かせたくちばしの中へ五穀をぎゅうぎゅう詰め込む。
読書の今昔 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「何処の家のだって同じごった。俺家の鵞鳥がちょうを見てけれったら。何処の世界に黒い鵞鳥なんて……。俺は、見る度に、可笑おかしくてさ。」
黒い地帯 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
これがためにたとえば鵞鳥がちょうの声から店の鎧戸よろいどの音へ移るような音のオーバーラップは映像のそれよりも容易でありまた効果的でありうる。
映画芸術 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
と、一方のすだれを排して、客間の鵝項椅がこうい鵝鳥がちょうの首の付いた椅子いす)へ呉用をしょうじ、そして、いんぎんに訊ね出した。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちっとも似てはおらんのです。屋根で鵝鳥がちょうが鳴く時は、波にさらわれるのであろうと思い、板戸に馬の影がさせば、修羅道にちるか、と驚きながらも、
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まずえてみろ。ブウと鳴くようならお前は豚じゃ。ギャアと鳴くようなら鵝鳥がちょうじゃ」と。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
鶏の肉やがちょうの肉、魚、菓実かじつ一樽ひとたるい酒まで買って来て、それをじぶんへやへならべて
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
一週間ほどするうちに、それまで、全く枯野だった草原が、すっかり青くなって、草はめばえ、木は枝を伸し、がちょうあひるが、そここゝを這い廻りだした。
雪のシベリア (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
夕方、客があり話していると、妻は、私を呼んだ。その声はいつもより違っているので、飛んで行った。そのとき赤児は、第三回目の劇しい咳と引息でがちょうのように泣いた。ガアガアアアと息をあえいだ。
童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
代助は仕舞に本棚の中から、大きな画帖がちょうを出して来て、膝の上に広げて、繰り始めた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
画帖がちょうの画も、狸が亀を押しころがしてジッと前足で押さえて居たり、蛇がはばたく雀をわんぐりとくわえて居たり、大きな猫が寝そべりながらすごい眼をしてまだ眼の明かぬ子鼠の群をにらんで居たり、要するに熬々した頭の状態が紙の一枚毎にまざ/\と出て居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
自然しぜん風景ふうけいうつすほかは、画帳がちょうことごとく、裸婦らふぞうたされているというかわようだった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
昆虫の生態は、幼虫時代と、蛹虫ようちゅう時代と、蛾蝶がちょう時代の三期に分れる。
老年と人生 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
小屋から出たがちょうが、があがあ鳴きながら、河ふちへ這って行く。
パルチザン・ウォルコフ (新字新仮名) / 黒島伝治(著)