“かどやしき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
角屋敷86.7%
角邸13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「つかんことを聞くがね、お前さんはなんじゃないかい、この、其処そこ角屋敷かどやしきうちの人じゃないかい。」
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大阪の東町奉行所は城の京橋口きやうばしぐちの外、京橋どほり谷町たにまちとの角屋敷かどやしきで、天満橋てんまばし南詰みなみづめ東側にあつた。東は城、西は谷町の通である。南の島町通しままちどほりには街を隔てて籾蔵もみぐらがある。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それだのに、わたしいへまではきこえない。——でんこでんこのあそびではないが、一町いつちやうほどとほとほうい——角邸かどやしきからひゞかないのは無論むろんである。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一町いつちやうばかり、麹町かうぢまち電車通でんしやどほりのはうつた立派りつぱ角邸かどやしき横町よこちやうまがると、其處そこ大溝おほどぶでは、くわツ、くわツ、ころ/\ころ/\とうたつてる。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
外廓がいかくのその煉瓦と、角邸かどやしきの亜鉛塀とが向合って、道の幅がぎしりと狭い。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)