“かたはば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
肩幅71.4%
肩巾28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
を通ずるまでもなく挨拶あいさつに出たが、固く引きまった日に焼けた顔の色と云い、ショボショボした、人の好さそうなつきと云い、首の小さい、肩幅かたはばの広い体格と云い
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
カーキいろふく戦闘帽せんとうぼうかぶって、あかいたすきをかけた父親ちちおや肩幅かたはばひろ姿勢しせい毅然きぜんとして、まるはたったみんなからおくられて、平常へいぜいは、あまりひととおらないさびしいみち
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
肩巾かたはばの広い監督のあとから、のこぎりの柄を腰にさして、カンナを持った小柄な大工が、びっこでも引いているような危い足取りで、甲板を渡って行った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
常にはさのみに心も留まらざりし結城の風采やうす今宵こよひは何となく尋常なみならず思はれて、肩巾かたはばのありて背のいかにも高き処より、落ついて物をいふ重やかなる口振り
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)