“おせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
煎餅42.9%
汚賤28.6%
御仙14.3%
阿仙14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思ひ切つて置いては来たれど今頃は目を覚してかかさん母さんと婢女をんなどもを迷惑がらせ、煎餅おせんやおこしのたらしもかで、皆々手を引いて鬼に喰はすとおどかしてでもゐやう
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
健康、青春、名誉、うら若き肉身の初心なるきよ羞恥しゅうち、情操、処女性、貞節など、すべて魂の表皮は、手段を講ずる模索によって、汚賤おせんに出会いそれになれゆく模索によって、悲惨なる加工を受くる。
友引ともびきくないという御仙おせんの説で、葬式を一日延ばしたため、うちの中は陰気な空気のうちに常よりはにぎわった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
骨上こつあげには御仙おせん須永すながと千代子とそれに平生ふだん宵子よいこの守をしていたきよという下女がついて都合四人よつたりで行った。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
阿仙おせんは一子の名なかすなの一語之が養育に心を用いん事を望むの意至れり、うまこやせの一句造次顛沛ぞうじてんぱいにも武を忘れざる勇士の志操こゝろづけ十分に見ゆ
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
蓋原文は言語ことばに近く訳文は言語ことばに遠ければなり、又本多作左が旅中家に送りし文に曰く「一ぴつもうす火の用心ようじん阿仙おせんなかすな、うまこやせ」と火をいましむるは家をまもる第一緊要的きんようてきの事
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)